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海外旅行に行く時に心置くべきこと(海外旅行論 序論) [海外旅行論]

今の時期は学生の卒業旅行のシーズンです。
もうほとんどの大学で授業は終わっていますし、1年でもっとも航空券が安い時期でもあります。3月の卒業式などの前に帰ってくる必要がありますしね。
行き先ですが、1ヶ月とか南米やヨーロッパに行くのはきわめて賢明なことのように思います。それに比べると東南アジアとか中国などに行く人は「分かってないね。人生の悔いになるでしょう。」と思わざるをえません。
その理由は二つあります。すでに海外旅行なんて行きつくした、もう50カ国は行った、というような人ならいいんですが、まだ海外旅行はアジアかハワイくらいしか行ったことがないという人なら、まずはヨーロッパに行くべきでしょう。なぜならヨーロッパかせいぜいアメリカ東部回廊(ワシントン~ボストン)に行った上でなければ、現代社会の本質を知ることができないからです(この考え方は高校時代の国語の教師の受け売りですが、今になってしみじみと理解できます)。欧米を知った上でアジア諸国とかに行くと、アジアの文物は従来と違った目で、いわば異化された形で見ることができますが、欧米に行かないままではいつまでも日本の日常の延長としてしか捉えることができないためです。欧米崇拝者ではありませんが、百聞は一見のしかずです。

そして精神の若い時期に行くのでなければ、その価値は半減してしまうでしょう。ある程度の年齢になってからツアーで行ったのでは、西欧の文明の本質に半分も触れることはできないでしょう。といって若いときから個人旅行の習慣と経験をつんでおかないと、けっきょくツアーでないと海外に行けない身体になってしまいますが。
とある友人のブログに興味深い指摘があります。

天漢日乗: 安倍ちゃんの「美しい国」は日本の文化破壊国家か 文化財研究所と国立博物館を統合 http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2007/02/post_3948.html 新自由主義的な改革でいちばん被害を被るのがこういう部門なんだよな。即物的な結果を出すことを求められてこうなるわけなんだけど、そういう傾向のある首長とか見てても教養なさそうだなあと。 改革とかなんとかの理論なんて煽動者の受け売りでいいけど 教養とか世界観みたいなのって一朝一夕で身につくものではない。たぶん家庭が問題だし中学・高校のあたりで基盤ができてしまう。 大学に入ったころにはもはや挽回不能だと思われ。 (注:このあたりは大学時代の環境によっては、まだ挽回のさ最後に機会ではないかと思います。) 資格だのなんだかんだって勉強すれば結果が得られるようなことを、多感な時期の貴重な時間を浪費してやるのってどうなのかね。 松下政経塾とか保守系市民派みたいな政治家志望の香具師ら、企業のトップに立とうと野望を持っている香具師ら、余計なこと・役に立たないこと、そういうのに魅力を感じることができますか。 自分の専門以外の本をちゃんと濫読していますか 関係のなさそうな事柄に関連性を見いだしたときに嬉しいという感情はわきますか 義務感や情熱よりも好奇心のほうが勝っていますか みなさんの目はちゃんと濁ってますか 自分の目が澄んでしまっていることが自覚できたのなら お願いですから社会の中で意志決定や資源配分に関わるような立場には立たないでください 有能な歯車になって一生を終えてください 即物的な価値観にそって決定を下されると社会全体にとって迷惑ですから (引用終わり)

それに加えて多くの人にとって、学生時代というのはなんだかんだいって1週間以上のまとまった自由な時間を取れる最後の機会ではないかと思います。制度上は休暇を取れても周囲の目が休むことを許さないという職場も多いことでしょう。あるいは、休みを取れても盆正月という最も旅費のかかる時期が来るでしょう。それなのに、まとまった期間が必要な遠方の海外旅行に行っておかなくてどうするというのです。フリーターや季節工になって海外旅行に行くというのは、さすがに人生を賭ける決意が必要です。
学生時代の貴重な長期休暇にバイトにいそしむという人もいますが、まったく愚かな選択です。本当に経済的に苦境にあって、大学にすらやっとの思いで進学したという人なら同情しますが、そうでないなら生活費を節約して旅費を工面してでも行くべきでしょう。だいたい日ごろは霞を食べて生きているわけではないんですから、イニシャルコストとしての航空券代くらいが問題となる金額ではないでしょうか?

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