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エアカナダ国内線 [航空]

調べてみたら、けっこう面白い。

経済の中心のトロントと首都オタワ、フランス語圏の中心モントリオールが適度に離れており、陸路での移動に4~5時間かかる影響で、東部の幹線もけっこう盛んで、国際線間合い運用というには、やや運用の多い777ー200LR(実はまだ貴重な機種で、先進国では、こことデルタ航空しか持っていない。後はパキスタン航空とエア・インディアが北米ノンストップ路線の拡張のために持っている)だとか、777ー300ERなどが、500キロくらいの距離を飛ぶという日本国内線的な運用が行われている。バンクーバー向けの大陸横断路線にも777や767が中心的に使われている点は面白い。
カナダには日本人観光客も多く、広い国土なので、けっこう国内線にも乗る日本人は多い。

問題はエアカナダのヘビーユーザー、航空ヲタが執着する相手ではないので、意外とネットに情報がない。マイルプログラムそのものはけっこう一部のマニアには人気があるが、別にエアカナダ自体が好きなわけではない。
そもそも良いイメージに反して、トラブル対応などには難があるとも聞く。JALの国際線と同じで、あまり比較されないから、悪い面も世間の批判にさらされずに残ってしなうのだろう。
ノースウェストが国際線のヘビーユーザーになればなるほど絶大な支持を集めているのとはえらい違いだ。
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キャセイ新千歳線は3クラス747-400 [航空]

この時期だと747-400なんだな。成田からさえジャンボ発着が減っている時勢に贅沢な話である。週4便なのが残念である。はやくデイリー運行とするよう、苦言を呈しておく。
恐らく殆どの乗客は夏の北海道観光の香港人であろう。ほぼ満席の盛況ぶりである。
気になるのがクラスの運用問題。2クラス運用だが、CXは2クラスの奴隷船仕様の747を持っていないので、今は豪華な3クラスの機材が運用されていると推測される。ビジネスクラスさえ水平フラットの個室タイプである。
http://www.seatguru.com/airlines/Cathay_Pacific_Airways/Cathay_Pacific_Airways_Boeing_747-400_B.php
ビジネスクラスの需要もさしてないと考えられ、ファーストクラスがビジネスクラスとして運用されているのだろう。すると何と個室タイプのビジネスクラスの座席がエコノミーに開放されている太っ腹な運用ということになる。この路線に上級会員がいるとは思えないので、早い者勝ちか何かの幸運な状況である。

かつて1990年代後半から今世紀初めのJALのハワイ線のボロッチャ747ー100(!!!)ないし200が使用されていた。30年以上使用された機体まであった。
1クラス運用などでビジネスクラスの座席が開放されているのは、「ワイドシート」として有名で、事前指定はJGCの特権であった。それ以外の一般客は当日の座席開放を目指して、夕方夜発の便を朝一番にチェックインして、成田空港で1日時間をつぶすという、「ハワイ通」の珍奇な行動は航空マニア以上に奇異であった
が、もともと経年30年近いボロ機材であり、ビジネスクラスも古色蒼然としてシートピッチ100センチくらいの詐欺座席であった。エコノミー開放なら儲け席だが、ビジネスクラスとしては当時でも詐欺的であった。ハワイ線に関してJALは常客に低コストで高満足度のサービスを行っていたと解され、償却した機材の運用としては巧みであった。ひどい目にあったのはマニラ、香港など近距離アジア路線に運用された時に正規のビジネスクラスの運賃を払ったビジネス客である。

現在の新千歳香港線に使用されているのは、キャセイにとってロンドン線用の花形機材であり、こんな美味しい運用は滅多にない。
これに比べると、成田線で3月に乗った777-300のビジネスクラスはボッタクリである。1990年代終わりに導入された機材とは思えない、120センチくらいのピッチの旧い仕様の座席である。全ての動作が手動とは信じがたい。乗り継ぎ先の斜めフラットのA330(実はファースト席開放の3クラス機材)が天国に思われた。

(以下引用)
19日午後3時ごろ、香港から新千歳空港に向かっていた キャセイパシフィック航空580便(ボーイング747-400型、乗客乗員398人)が、「機内に煙が立ち込めた」として、福岡空港に緊急着陸した。福岡市消防局によると、乗客らにけがはなかった。詳しい状況を調べている。 毎日jp 2009年7月19日 15時31分 http://mainichi.jp/select/today/news/20090719k0000e040028000c.html
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A300-600がAAとLHから引退 [航空]

Lufthansa is retiring its Airbus A300-600R fleet this summer, and as per 08MAY09
availability display, the last flight is set for 01JUL09, from Rome to Frankfurt

The A300-600R is currently scheduled for last few services:
28JUN09 LH3345 IST0550 - 0750FRA
28JUN09 LH4727 LHR1150 - 1420FRA
28JUN09 LH4565 FAO1655 - 2050FRA
29JUN09 LH3383 ATH1830 - 2030FRA
30JUN09 LH983 MUC1905 - 2010FRA
30JUN09 LH027 HAM1940 - 2050FRA
30JUN09 LH4459 BCN1855 - 2105FRA
30JUN09 LH197 TXL2005 - 2115FRA
30JUN09 LH3852 FRA2210 - 2355FCO
01JUL09 LH3853 FCO0655 - 0855FRA
Flights currently operating with A300 (C58M188) is to be replaced by Airbus A321

http://airlineroute.blogspot.com/2009/06/final-aa-a300-service-scheduled-on.html

エアバスA300/A310 part.2
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/space/1083230792/

http://mycofc.exblog.jp/11771440/

思ったより引退が早かった。
JALから在来型が退役して間もないのに。

LHには近距離用のワイドボディーの後継機がないようだけど、長距離用のA340を段落としするのか、それともサイズダウンか?
欧州幹線やアテネ、トルコ線用には必要なはずだけど、増便でどうにかするのか?あるいは不景気による減便でスロットが余っているので、コストの高い短距離用の大型機を退役させるのか?よく分からない。最近は国内幹線や中東路線だけではなくて、スロットの逼迫したロンドンヒースロー線などにも使われていたようである。

AAは2001年のNYのJFK空港での事故(911の直後だけど、あまり日本で話題にならなかった)でイメージが悪くなったのと、保険料が上がった影響で、プエルトリコ線辺りにしか使い道がなかったのが駄目だったのだろうか? ある意味で不運な機体である。
最盛期には大西洋路線の3クラス便に使われていたのが懐かしい。イカロスのムックで見て、乗ってみたいと思った座席配置の一つだ。
この段階では一般的に競合各社の長距離ファーストクラスもフルフラットではなかったはずで、文字通りの看板機材である。輸送量はそれほどではないが、ファーストクラスを必要とする路線向けである。BAの3クラス767(今は現存しない)のようなものか?
そのままの座席配置なら、767-200による3クラスの大陸横断便の代わりにも使えたはず。 2クラスのリゾート機材に格下げされたのはまだしも、国内線ファーストまで旧のビジネスクラス以下の座席にされたのは解せない話だ。
デルタの国内線767の仕様も大概だが、ファーストクラスは衛星放送受信のPTV付きということが評価できた。AAの国内線2クラス767って、どうなのだろうか?前に一度だけJFK~LAXでファーストクラスに乗ったことがある大陸横断用の3クラス767は国内線用としては抜群だったが、一般機材はどうだろうか?UAともなると、ハワイ用に詰め込み仕様の777-200があるが、AAはハワイに弱いのでその手の機材はない。

モハビ砂漠あたりに放置されているなら、程度のいい機体をJALが捨て値で買うのも良いと思う。20年以上経った767の置き換えと、787納入までのつなぎの双発機として使えるだろう。

豚インフルエンザ問題と航空機検疫 [航空]

今日になってフェーズ4になったわけだが、注目すべきことはレベルではない。
アメリカ合衆国とメキシコが実質的に同じ扱いをされるようになったことである。
厚生労働省がそのような決断を取った背景には、EUがメキシコだけではなくてアメリカへの渡航自粛勧告を出すという事実があったものと思われる。世界の航空需要の半分近くを占めるといわれる(おそらく人キロ単位だろう)大西洋路線にとって大打撃だし、アメリカの航空会社の株価と原油価格が暴落(はいいすぎか?)したのも当然であろう。

成田空港では、1日30便以上ものアメリカ本土からの便全てで、係員が機内検疫をやるという前代未聞の事態である。鳥インフルエンザの時もアジアからの便に対してそれほどの処置は取られなかった。
NWやUAの到着便ラッシュには対応できたのだろうか?TVニュースによると、乗客が機内を離れるのが30分ほど遅れたらしい。航空会社や空港会社のサイトの発着情報では、着陸時間ないし、スポット到着時間(成田の基準はどっちだったか不明)しか分からないので、詳細は不明である。NWの北米線なんて半分以上の客がアジア以遠権路線に相互に乗り換えるのだから、日本に入国しない彼らは検疫を受けても無駄である。乗り継ぎが危なくなる可能性が出てくる分、デメリットである。おそらくそのような航空運輸の事態を、検疫当局は知らないものと思われる。
NHKでは最初に到着したらしいデルタのアトランタ線(まだNY線は開設されていない)が出ていたが、アメリカ人のビジネスマンと日本人出張客ばかりのような様子だった。

確かにメキシコから日本への直行便はアエロメヒコが週2便、JALがバンクーバー経由で2便なので、多くの乗客はアメリカ、カナダ経由で乗り換えていると思われるので、適当な措置であろう。
ただしハワイ線は対象外らしい。アメリカ、メキシコ、カナダからのUA、NWのチケットはわずかな追加額でハワイ経由にすることが可能なので、そういう客はいないことはないだろう。ただしメキシコから帰るのに、アメリカ本土に行ってからさらにハワイに回るのはマニアだけだろうから、無視していいということだろうか?
話を戻すと、カリフォルニアの実態が気になるところである。サンディエゴとティファナの国境審査が厳しくなったという話も聞かないし、隣の県のようにメキシコと人々が行き来している。国境で水際作戦なんて無理だろう。

余談だが、実は5年前に厳しいマイル修行の旅で疲れて、風邪っぽい状態でアメリカから帰国したことがある。サーモグラフィーで調べられたら、まずかったかもしれない。
そのときの旅程は以下のようであった。

1日目 成田→ロサンゼルス 市内観光 ロングビーチ観光 空港に戻る
2日目 未明にロサンゼルス→メンフィス(WCで朝食)→マイアミ  午後に市内観光、メトロレール・新交通システム(何と無料)完乗(市内 泊)
3日目 マイアミ→デトロイト→ボストン 午後にボストン美術館
4日目 (ハリケーンで東海岸、中部がめちゃくちゃな中で帰国)ボストン→デトロイト→(機内泊)
5日目 →成田
このころはどんなに短時間のフライトでも、NWの国内線ファーストでは食事サービスがあったし、座席はUGで楽だったが、昼間の日程がきつかった。


メガドリーム号VS国際線ファーストクラス [航空]

2007年12月、関西への往復を、高級と格安の両極端の2手段でやってみた。
2回の事故で、今や青春メガドリーム号の運転再開はまず無理な情勢になったので、一つの記録としてお読み下さい。

そもそも大阪行きの飛行機が国際線かと突っ込まれそうだが、国際線接続用(といいながら国内線扱いなので、割引が回数券と往復割引しかないだけで、普通に区間利用が可能である)の成田ー伊丹線の最新型777-300ERのファーストクラス席である。以前は事前座席利用が不可能であり、国際線区間でファーストクラスなど運賃単価の高い客、最低でもJGC以上の資格を持っていることが利用条件となっており、区間利用ではビジネスクラス席が関の山だったが、今はクラスJ料金を払えばビジネスクラス、ファーストクラスの席を利用できるようになった。
http://www.jal.co.jp/inflight/inter/first/f_seat/
747-400のニュースカイスリーパーソロはシカゴ線のファーストクラスで利用経験(さすがに有償ではないです)があるが、777-300ERのファーストクラスは初めてであった。そもそもJALの773ER自体に乗るのが初めてである。 いまでは更に新しいJALsuiteという仕様が登場しているが、横3列から4列に詰め込み仕様になり、前の仕様を好むひとも多いようである。
なお運賃は、2007年10月の値上げ前に14000円台で購入してあった回数券利用のため、トータルでも15000円台であった。新幹線の普通席に比べて決して高価ではなく、新幹線のグリーン車よりはるかに安価である。

一方のネオプランメガライナー利用の青春メガドリームはわずかに4300円。本当は3500円の割引運賃を使いたかったが、当日まで空席が出なかったため、無理だった。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8D%E3%82%AA%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%A1%E3%82%AC%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%BC
いろいろルートに謎があり、特認の超大型車のため運行ルートに制限があることは知られているが、わざわざ狭い北口から新阪急ホテル前に抜けていく理由は謎。下りのルートはいかに?新御堂筋は側道経由だが、どうして本線じゃまずいんだろうか?カーブがあるわけでもないし、井の頭通りのように極端に車線が狭いわけでもない。どうやら識者によると新御堂筋の本線には荷重制限があるらしいが、4軸ならば軸重主義で許可してもいいのではないかと思った。

しかもスピードを出さないためか、異様に時間がかかる。大阪2240発で東京820はありえない。どうして600キロ程度の距離に10時間近くもかかるのだ?夜中なら、もしかすると御殿場から浜松まで下道経由にしてもそれだけ時間があれば着くだろう。迂回ができないので、緊急時のために余裕時分を取っておいて、実際には6時台に派手に早着かと思ったら、そうでもなかった。どうせならそこそこは早着してほしかった。
地方発着の高速バスで、そんな時間には何も開いていないない駅前に早朝5時ころに叩き出されても、旅行客は途方にくれるだけだが、東京、大阪なら、どんな極端な時間に発着されても、どうにかなるものだ。本当は定時で5時到着の夜行バスも東京ー大阪では需要があろうし、韓国のように夜中2時3時ころ発車というのも、遅い宴会の後で目的地に向かうバスに乗れるという点で、潜在需要はあるように思う。
とはいえ、朝の8時を過ぎてから目的地に到着する夜行バスというのは新鮮で、意外と眠れて疲れは取れるものであることを認識させられた。睡眠時間3時間とかいう人は知らないが、疲労というものは睡眠開始から数えて6時間から8時間くらいの間に急速に恢復するものなのではないかと思う。かつて、鉄道マニアの映画監督の実相寺昭雄が著書で
「夜行列車の到着時間は6時台では早すぎて疲労が取れない。かつての銀河のように9時到着くらいが望ましい。」
と言っているのを読んで、自由業の気安さを一般化する世間知らずに呆れたものだが、一面の真理ではある。(本当はそんなに到着が遅かったら、昼行の新幹線などに追いつかれてしまって、夜行列車の時間的メリットがなくなってしまうのだが)

両方乗ってみた結論。
第一に、ファーストクラスの快適性は異常だが、所詮席がよいだけであり、12月から始まった真の国内線ファーストクラスにはソフト面で劣る。フルフラットシートを国内線運用で試すのは貧乏性であり、極めて恥ずかしいし、ゆっくりする時間がない。ただ離着陸で座っているときの居住性、すわり心地は秀逸。スカイラックス、国内線クラスJに見られるような胴長短足の日本人オジサン体形には少しも顧慮しておらず、快い。まあ実はJALの国際線ファーストの最大の顧客はアメリカ人のエグゼクティブであり、日本人ビジネスマンは営業UG以外で乗れる人々は極めて限られるのだから、うべなるかな。
(昔は、課長補佐級以上の公務員は欧米出張にファーストクラスを利用できたが、一般社会の嫉妬とビジネスクラスの設備向上で、無理になってしまった)。

これに対して、人がいうほどメガライナーの居住性は悪くない。夜行仕様でないので、肘掛けが貧弱である点、通路が無駄に広い点などいろいろと無理があるが、トータルではボロボロの観光車使用のツアーバスとは別世界である。4軸のダブルデッカーというのは鉄道車両的な乗り心地で、座席を選べば快い揺れを提供してくれる。
リクライニングシートの角度は少ないのは、かえってビジネスライクでいい。だいたいDQNほどめいいっぱい傾けようとするものであるが、中途半端な角度は人間工学上、体の負担になるだけである。さすが輸入車だけあって、座席の座面の奥行きはたっぷり取られていて膝が遊ばず、リクライニングしない状態でのかけ心地はなかなかである。堅すぎる点では、一時のE231系のロングシートのつくりを彷彿とさせるが、メトロの08系(と同タイプの05系)の理不尽な構造の椅子(身長150センチの人が設計したのか?)とはあくまで別世界である。だいいちシートピッチ、横幅などの数値は標準的な国際線旅客機のエコノミークラス並みだし、ANAの777、747-400の席よりも広い。幅はやや違うようだが、シートピッチはあれだけ宣伝しているSQのA380のエコノミークラスと同レベルである。
・普通のドリーム号を通り越して、スーツ姿の出張リーマンがこんな格安バスに何人も乗っていたのには驚きであった。そこまでして出張旅費を浮かしたいものだろうか?自分の楽しみのためだから耐えられるのであって、仕事が目的で移動する際の手段としてはご遠慮したいというのが正直なところである。その他の客層は意外と成田線の飛行機と変わらない。
(要するにどっちに乗っているのも暇人、変わり者ということ。普通の人は東海道新幹線か、せいぜい777の普通の羽田伊丹線に乗るものである)。
なんだかんだいって日本は均質な大衆社会です。アメリカだったら、グレイハウンドの夜行バスにスーツ姿のビジネスマンが乗っていることはありえない。

燃油サーチャージで損した人、得した人 [航空]

今日3月31日を最後に、国際線の燃油サーチャージは大幅に値下げされる。まだ7月までなくなるわけではないが、旅行経費の中での比重が大きく下がる。昨年秋以降の原油と航空燃料の値下がりを反映した形である。
JALの値下げ額だけ例として上げる。

日本 - 韓国線 2,500円 ◆200円
日本-中国線 6,000円 ◆500円
日本-台湾・香港線  6,000円 ◆500円
日本-ミクロネシア線・ベトナム線・フィリピン線 7,500円 ◆1,000円
日本-タイ・シンガポール・マレーシア線  12,500円 ◆1,500円
日本-ハワイ・インドネシア・インド線  14,500円 ◆2,000円
日本-北米(除くハワイ)・カナダ・メキシコ・ヨーロッパ・オセアニア・中東線  22,000円 ◆3,500円
日本 - ブラジル線 26,000円 ◆6,500円
JL便のニューヨーク/サンパウロ間 6,000円 ◆3,000円
JL便のバンクーバー/メキシコシティ間 2,000円 ◆500円
JL便の欧州(アムステルダム-マドリッド゙線を除く)・オセアニア内(一部国内区間を含む)  1,500円 ◆300円
JL便のアムステルダム-、マドリッド線  2,000円 ◆500円
JL便の上記以外のハワイ・北米・アジア内路線(一部国内区間を含む)  400円 ◆100円

最高が昨年の7月~10月ころであって、欧米往復で60000円以上払わされていたことを考えると、隔世の感がある。日本発以外の航空券ではここまで高額のサーチャージは取られないか、運賃自体に込みになっていたこともあるが、運賃総額はそれなり(円換算で万円単位)の高額ではあった。

この間、海外旅行需要は多いに減退した。
だが私の考えでは、普通に利用するなら多くの移動の場合は、それほどの負担増にならなかったのではないかと思う。
例えば昨年3月ころで、も欧州往復が40000円台の航空券が欧州系航空会社でたくさん出ており、サーチャージ込みの額でも100000円を下回る額だった。サーチャージという概念が存在しなかった5年以上前でも、日系や欧州系で、欧州往復の航空券は80000円を下回る額が出たことはない。そして、アジア系の南回りや韓国経由の航空券でも50000円を下回ることはなかった。
繁忙期で見ても、昨年や一昨年の夏休みのピーク時や年末年始でも、エコノミーで込み250000円程度という大枠は変わらず、旅行需要が減退した分、却って(運賃クラスの)安い航空券が入手可能となったりした。
アメリカでも東海岸(それもフロリダまで)往復で2万円台かそれ以下のものも、米系各社で登場した。
東南アジアでも、ピーク時は片道のサーチャージが20000円程度に達したが、その分、日系米系アジア系変わりなく何と航空券部分が10000円を下回る運賃が登場した。込みの額でも50000円程度であり、それ以下の運賃というのは従来からUA、NW(日本発が夕方で現地着が深夜、現地発が早朝となり、日本人にとっての利便性が極めて低い。私は好きな便だけど)の閑散期のたたき売り運賃やビーマンバングラデッシュ航空パキスタン航空など信頼性に乏しいものしかなかった。
中国線のサーチャージはピーク時でも片道10000円を超えなかったし、もともと距離の割に割り引き運賃が少ない(日系だとツアーしか現実的な運賃がなく、正規割引は普通運賃やIATAPEX運賃と変わりない)ので影響は乏しい。
韓国線に至っては、サーチャージ額はツアー料金の誤差(ホテルのクラスや時期でいくらでも変動する)の範囲でしかない。

もちろん昨年夏の欧米往復60000円を超える(日系で最大片道36000円)サーチャージは、あまりに非現実的な額であった。だが、その値上げは昨年4月ころから早めに情報が普及し、夏休みの旅行に際しては早めの発券をすることで、サーチャージ額を片道20000円程度に抑えることが可能であった。ヤフーなどで見た目の格安運賃で一般利用者を釣る悪徳業者を除いては、どこの旅行代理店も早めの発券には(ちゃんと要求すれば)対応してくれた。

それではサーチャージ騒動で大いなる被害を被ったのは、いったいどういう人たちであろうか?
それは、意外と狭い旅行のやり方、行き先の範囲にとどまるというのが私の考えである。

一つはハワイなどビーチリゾートやオセアニア行きの航空券である。こういった地域には極端な安値の格安航空券があまり出ないか、もともとの運賃が安値なので、サーチャージ値上げ分を本体運賃の値下げで対応することができなかった行き先である。だいたいハワイ5日間やケアンズ4日間でホテル込み39800円とかのツアー料金からは値下げのしようがない。
そこで私はこの原油高騰が長続きして、ゴールドマンサックスが昨年に主張したように1バレル200ドルなどをつけるようになっていたら、きっとツアー10000円などの安値で、実際には航空会社が旅行代理店にバックマージンを渡すことで、それ以上の商品券がもられたり、高価なホテルの滞在が可能になるだろう、と私は奇妙な想像をした。
(いくらマネーゲームでも、そこまで高値では世界の経済が成り行かず、従来はコストが割高に過ぎて夢想的と思われていた他の代替エネルギーの殆どの運用が採算が取れるようになり、産油国や石油メジャーにとっては却って損をすることになりかねないから、そうはならないと私は主張していた)
だが事はそうは進まなかった。
もともと薄利多売か、オプショナルツアーやホテルのランクアップ(ホノルルだと、ヒルトンやロイヤルハワイアン、ハレクラニ辺りだと個人旅行で個別に手配した方が安い。ただしハワイの場合は事情が特殊で、高級なスイートルームなど上級客室の殆どをJTBとJALパックで押さえていて、ツアー客はけっこうUGなど個人客以上に良い目にあうこともあるらしい。)で儲ける仕組みができているので、この機会に旅行業界も航空会社も利益を回収しようとしたのである。
ハワイと同様の現象は台湾や韓国でも見られた。従来はツアーで込み込み2万円や3万円などの安値だから国内旅行ではなく海外旅行としていた層が離れたのである。

もう一つは北米のNY直行、ロサンゼルス往復などの行き先の、閑散期激安運賃の消滅である。
サーチャージのない時代から、例年10月を過ぎるとこれらの路線では、ロサンゼルス往復19800円やNY往復25000円などの超激安航空券が登場するのが、1990年代半ばからの常であった。ニューヨークは日本からの往復が6700マイルにも達し、殆ど日本から直行便が飛ぶ限界の長距離路線なのに、これらのとんでもない安値の運賃が出ていたのである。
日本国内だと東京から名古屋や大阪に行く旅行コストと大して変わらずに何万キロもの移動ができるのだから傍目には異常事態であった。しかも、韓国台湾旅行やビーチリゾートと違い、一部の航空マニア、旅行好き、マイルヲタ以外には、あまり知られることはなかった。
(だいたいロサンゼルスの魅力はディズニーランド以外にはあまり一般の観光客に知られていないし、アメリカの大都市全般に治安の悪いイメージが普及しているからである。これはあながち間違いではないが、ここ10年で急速に治安が良くなったことは十分に日本人にPRされていない。そして、ニューヨークはホテル代が高く、割安なツアーの設定が難しい。)
それでいて米系だと膨大なマイルがたまる。ロサンゼルス線の大韓航空などは2006年ころまでBクラスで実質的に加算不可だったが、米系ならどんな激安運賃でも自社で100%加算が常である。
さらに1年に何往復もして上級会員になると、どんどん加速度的にマイルが貯まる。ダブルマイルキャンペーンとかをやっていると、滅茶苦茶なことになる。5万円でフロリダまで往復すれば往復15000マイルは最低ラインであり、周遊券なら2万マイルも夢ではない。5万円くらいで上級会員ならキャンペーン期間中なら5万マイル貯まるなんて普通である。北米1回で有償なら数十万円する東南アジア行きのビジネスクラスの特典航空券が取れたる、3回なら欧州に有償200万円のファーストクラスに乗れる。投資額の5倍から10倍の回収ができて当然というのが北米路線の常だった。それでいてUAの1kなどは曾てはVIPに近い待遇を受けられた。
以下の有名なサイトの古い記事を読んでみよう。

マイレージ獲得大作戦
http://www.pat.hi-ho.ne.jp/m-inoue/ffp/

アメリカ本土への激安航空券の登場には複数の複雑な要因が左右していた。
一つは日本からアメリカ本土を往復する太平洋路線のビジネス需要が巨大であり、西海岸で往復30万円以上、東海岸で50万円の高価なビジネスクラスの航空券がよく売れるからである。
JALのニューヨーク線が一番極端な事例である。バブル期には747ー200Bの最終の長距離型がエグゼクティブエクスプレスと呼ばれ、最後方のEコーパントメントしかエコノミークラスの座席がない(つまり100席以下)か、時にファーストクラスかビジネスクラスしかない異常な座席配置で運行されていたのである。当時のビジネスクラスの座席は今のような電気仕掛け満載のフルフラットの複雑なものではなく、簡単にエコノミーの座席と交換できたからである。もっとも当時のビジネスクラスの座席は、今のプレミアムエコノミーの方がましとも言えるレベルであった。ファーストクラスも特別な配置が取られ、AコンパートメントとBコンパートメント、二階席に及ぶ広大なもので、40席以上もあった。いまではどんな航空会社でもファーストクラスが設置されていても10席程度であるから、とんでもない上級クラスの需要であった。747ー400の導入後も特別な座席配置が続いた。太平洋路線向けのパンナムの747SPやL1011ー500も、機内の半分以上の空間を上級クラスが占める、異常な座席配置となっていた(当時の大西洋路線の747-100の座席配置は分からない)。747在来型の時代には日本からアメリカ東海岸往復は航続距離がギリギリで、荷物や旅客の制限が必要だったから、上級クラス中心で座席数を減らした結果とも言えるが、需要がなければこんなことはできない。
北米路線は高価なビジネスクラスやファーストクラスの航空券で利益を出せるので、エコノミーの航空券を安値で出しても採算が取れるのである。
米系航空会社の厳密なコスト計算のもとでは、エコノミーの残席は売れ残ると二度と販売できない生鮮食料品のようなものであり、どんな安値でもエコノミーの席を売ってしまわなければならないものである。捨ててしまう(空席のまま飛ばす)よりは、一円でも取って人を乗せた方が利益が上がるのだ。

2つ目の理由は成田発のロサンゼルス線に最近までいたアジア系航空会社の存在である。今でも大韓航空がロサンゼルス線をソウルから成田経由で飛ばしている。ちょっと前まではTGタイ国際航空もいたし、マレーシア航空もいた。これらの航空会社が赤字覚悟でエコノミーの航空券を日本発でたたき売りしていたのである。
もともと航空機の航続距離が短かった時代にはアジア各地からアメリカ各地にノンストップで飛行機を飛ばすことなど夢であった。
ジェット時代になってもDC8の初期型では東京からハワイまでも直行できなかったし、DC8-62でもアメリカ西海岸から冬にはやっとの思いで貨物や旅客を制限して日本まで飛べる状況だった。747の時代でも文句なくロサンゼルスから日本に飛ぶには200の後期型が必要だったし、冬期のNY線の安定運行は747-400の好燃費と航続距離が必要だった。
そこでアジアの各航空会社はアメリカに一番近い東京に寄港して、そこから北米に向かうのを常としていた。自国と日本との間の乗客も多いので、日本からも新しい旅客を乗せないと採算が取れないし、日本の航空当局としても日本人の太平洋線の利用機会が増えるのは歓迎であり、以遠権をアジアの航空会社に与えた。
1970年代から羽田空港の発着枠はプラチナ化し、その混雑は成田空港ができても変わることはなかった。もはや新しい以遠権を他国の航空会社に与えるのは非現実的となった。
大韓航空も昔は東京、ホノルル経由のロサンゼルス線が唯一の北米路線だったが、今や日本航空を大きく超える北米路線網を誇り、ロサンゼルスにもソウルから一日4往復も便を飛ばしている。マレーシア航空やタイ国際航空も日本を経由しない北米直行便を飛ばすに至った。
だが東京経由は一種の免許維持路線であり、一度撤退すると二度と開設できないことを承知しているので、彼らはなかなか廃止しようとはしなかった。大韓航空は今でも廃止していないし、他の二社も自国からの通し旅客を、それほどのぞめないにもかかわらず、路線を近年まで維持した。
だが普通の運賃なら日本の航空会社でもアメリカでもない便に日本人は乗ろうとはしないし、大韓航空の事故の多さは日本以上に北米で悪評高く、アメリカ人に利用は全く望めない状況であった。
残る選択肢は徹底的に安売りすることだった。空席で飛ばすよりはましである。

スカイマークのシグナスクラス回顧 [航空]

いつの間にかスカイマークのシグナスクラスが消えている。
スカイマークの767の中で、もともとシグナスクラスが付いていたのは、自社導入の1/2号機だけだ。その中で一号機に次いで、二号機が昨年8月25日に引退した。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%AF
の過去ログには以下の記述があった。
「また、7月以降はシグナスクラス設定機材が1機体制に、そして2008年8月25日をもってシグナスクラスの運航を終了する予定である。」

事実だとすれば、マニアの間で話題になりそうなものだったが、ちっとも注目されなかった所がスカイマークの航空界での地位を表している。
残る767は韓国のアシアナ航空の中古の3号機と沖縄のレキオス航空(ボーイングに機材を発注していたが、運航する前に会社がつぶれた)流れの豪華な仕様(革張りで個人用TVが付いている)の4号機ということになる。
つまり2-4-2の詰め込み仕様の機材が一掃されたということである。
残るは旧国際線機材で比較的ゆったりした3号機か、豪華な4号機 となったが、
4号機もいつの間にか引退してしまった。

詰め込み仕様の1号機・2号機が引退したことは宣伝すべきなのに、ちっとも出来ない所がこの会社の駄目だめぶりを表している。五月原御大がさんざん批判する、羊頭狗肉なサービスぶりのスターフライヤー(ばっかりでもないとは思うと弁護はしておく)とは逆のあり方である。自社サイトの宣伝の下手ぶりは外国航空だとBAかAZ並のひどさである。(けっこうスターフライヤーとヴァージンは似ている。宣伝は巧みで素人だまし、マニアからは人気がないという点である。)

だいたい一般人のスカイマークに対する悪評の最たるものは「座席の狭さ」であり、それは98年の就航当時、窮屈な詰め込み機材の767二機でやっていた時に、試しに乗ってみた人の誰もが思ったことである。
それが解消されるということは十分な宣伝に値する。
信用を作るには長い時間がかかるが、一度出来てしまった悪い評判を利用者の意識から一掃するのは並大抵のことではない。それがサービス業の常識だ。

まあ従来も詰め込み機材に当たれば、ゆったりしたシグナスクラスに乗ればいいだけである。旧JASのレインボーシート、クラスJに倣った1000円追加で、座席だけ他社の767のSSを凌駕する豪華な大型の席(横幅は通路の幅を犠牲にして実現した)に座れる。
ホットミールを出すなど高級志向で迷走していた時期(あるいは「ビジネスクラス」といって、福岡線で25000円くらいの他社回数券並の運賃を設定し、一切割り引き運賃からのUGを排除するといった暴挙をとっていた時代もある)に乗れなかったのは残念だ。
開業当初、追加料金が8000円していた時代の搭乗記は見つかった。
http://homepage3.nifty.com/kishanori/norimono/skymark/skymark_100.htm
これは、1000円で追加サービスが廃止になる前の過渡期のブログ(2005年12月)
http://ettan.jp/sb.cgi?eid=241
2005年~2006年3月のわずかな期間に就航していた関空線が最後に投げ売りしていた時代の搭乗記
http://blog.goo.ne.jp/zba03198/e/cebf23ab5b29ac4e04c27745d7b42c98
(この路線はモノクラスの4号機の専用運用だと思っていたが、シグナスクラスが設定されたこともあったようだ)
(この人のブログはおもしろい。JALファーストクラスとムーンライトながらを併用するなどの行動が変わっている。私の感性に近い)

が、1000円になってからは私も何度か楽しませてもらった。
(ちなみに交通研究で高名なS氏は、ご両親を伊丹~新千歳のシグナスクラスに搭乗させるというレアな経験をしているようだ。ホットミールが出ていた時代のことだ。かつて公開していた膨大な日記の中にその記事があった。といって非マニアのご両親はそのことすら意識しなかったらしい)

予約でシグナスクラスがいっぱいだったらどうするか?
空席待ちをすればいいだけだ。そんなすべを知っている航空界の制度通はスカイマークには乗っていないから、クラスJ空席待ちより簡単にUGに成功する。
そもそもスカイマークの予約コントロールはANAはおろかJALよりも下手で、満席のはずが空席だらけということは多い。まあOBしまくらないだけ良心的だともいえる。

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