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東北地方への帰省輸送 [鉄道]

常磐線

東北本線に比べて圧倒的に客車列車が多い。それも東北本線に比べて鈍足ではない。勾配の少ない線形によって、蒸気時代から優等列車をこちらに回してきた伝統が生き残っているようである。「十和田」の本数が異常であるが、遅い時間に発車する列車は青森での到着が遅くなりすぎるため、以後は特急「ゆうづる」に格上げされてゆく。

8211 634 一関1424 みちのく51号 9月10~15日運転
201D  744 弘前2029 みちのく 花輪線経由 宮古1900(グリーン車 )、鳴子1449編成あり
8213  847 青森2128 十和田51号 全席指定、8月1~25日運転
8201  1040 仙台1704 そうま51号 7月25・26・8月1・2・9~16日運転
201   1210 青森2345 十和田1号 グリーン車・食堂車つき
8203  1446 青森400 十和田52号 2号の続行臨 7月25~8月3・5~14日運転
6201  1620 青森430 十和田2号 7月25~8月23日運転
6203 1950 青森815 十和田3号 9月5日まで寝台列車 、9月12~15日は座席車
8613 宮古816 みやこ 7月24~8月23日運転、全席指定・B寝台つき
203 2035 青森900 十和田4号 グリーン車・AB寝台・食堂車 つき
8205 2130 青森1128 十和田53号 7月25日~8月15日運転
227   2225 仙台845 長距離普通
205   2240 青森1110 十和田5号 AB寝台・食堂車 連結 
6205 2305 青森1140 十和田6号 9月6日まで運転。寝台列車、7月27~8月23日は座席有
207   2330 青森1230 十和田7号 B寝台・グリーン車・食堂車連結
8207  2340 盛岡930 みちのく52号 8月8日~17日運転

228   青森1034 455 長距離普通。227と組だが、こちらは青森発
6204  青森1530 500 十和田2号 指定席あり、7月26~8月23日運転
8208 気仙沼1814 506 南陸中 指定席あり、8月16~20日運転
    一関2051    みちのく53号 8月10~20日運転
204 青森1643 530 十和田3号 B寝台・グリーン車・食堂車つき
6206  青森1900 625 十和田4号 9月6日まで寝台列車、9月13~16日は座席車
8616  宮古1843    みやこ B寝台車・全車指定席
206   青森1930 653 十和田5号 AB寝台・グリーン車・食堂車(ビュッフェ)つき。
208   青森2135 952 十和田6号 AB寝台・グリーン車・食堂車 つき
8204  青森2330 1145 十和田52号 7月25~8月23日運転、8月6日はB寝台つき
6202  青森020  1210 十和田7号 寝台列車・9月7日まで運転
214M  仙台826  1415 そうま1号  10連中7連(サロ・サハシ入り)を平で増結
8202  青森430  1640 十和田51号 7月30~8月8日・10~24日運転、指定席あり
202   青森520  1653 十和田1号 食堂車・グリーン車つき
8212  盛岡1002 1934 みちのく51号 7月31~8月30日運転、指定席あり、11~13日暮里
202D  弘前840  2102 みちのく 花輪線経由、宮古940、鳴子1340発併結、8月11~13日は
8214  盛岡1315 2209 みちのく52号 8月9日~23日運転、指定席あり   日暮里止まり
212D   仙台1650 2300 そうま2号 8月11~13日は日暮里止まり


   上越線経由

新潟止まりの「佐渡」などを除き、羽越本線に乗り入れるものを対象にする。

6801D 1050 秋田2020 鳥海1号 新潟までは毎日運転の季節列車 、グリーン車有り
801   2100 秋田830 鳥海2号 AB寝台・グリーン車つき
8803  2155 酒田715 鳥海51号 8月11日~21日運転
6801  2235 秋田1057 鳥海3号 8月31日まで・10月1~31日運転、グリーン車つき
701   2248 新潟 527 天の川 A寝台つき寝台列車

6802D 秋田710  1722 鳥海1号 新潟から毎日運転の季節列車
8804  酒田1820 421 鳥海51号 8月10~20日運転
702   新潟2305 539 天の川 寝台列車
6802  秋田1805 600 鳥海2号 グリーン車連結、新津着2344で上越線内夜行
802   秋田1905 643 鳥海3号 AB寝台・グリーン車連結


これを見ると、電車急行にも「いわて」「まつしま」などの柱があり、「ばんだい」などには季節性が付加されている。続行臨とも見るべき客車臨時急行があるが、交直流電車が高価 で、定期列車の分を確保するのが精一杯で、ローカル列車などとも共有できる客車と、貨物と共用 の交流電機の組み合わせで波動輸送力を確保している状況が伺える。
また東北特急はどれも切符が入手難であった。且つ全席指定列車 も多く、波動輸送の助けとはならない。1980年代半ばまで485系は151系「こだま」の伝統に従って12・13連の固定編成をとり、波動客への対応は無視されていた。ただ全席指定特急は、それはそれで、指定券を確保した客に一定の快適性を確保していた。輸送力不足の路線の自由席 ほど不快なものはない。その意味で座席の足りないL特急は、鉄道に有力な競争手段がなかった時の産物かもしれない。
臨時急行には下り夜行・上り昼行が多い。これは休暇も短かったため、行きを夜行にして時間を節約し、帰りは疲れで勤務に影響を及ぼさぬよう、夜までに東京に帰り着こうとするためである。


   参考:当時の航空路線(当時の急行自由席、B・A寝台下段運賃+料金)

・当時の航空機が、運賃・輸送力の点で鉄道の有力な競争相手ではなかったことが分かる。運賃の低廉化と波動輸送に対応するためには、各空港のジェット化 を待たねばならなかった。

全日本空輸 羽田―仙台  6往復 YS11・フレンドシップ(F27)5200円(1770・2970・5970円)
      羽田―山形 2往復 F27 5400円(1860・3060・6060円)
      羽田―秋田 3往復 YS11・F27 7500円(2530・3730・6730円)
日本国内航空  羽田―花巻 2往復 7500円(盛岡2450・3650・6650円)      
        羽田―青森 2往復  10200円(2860・4060・7060円) 
        羽田―八戸  1往復 9800円(2690・3890・6890円)


・文中でも未解明の事項は多かった。既存の運輸史の記述が定期列車に偏っているからである。が、この頃は毎日運転の臨時列車や、2ヶ月運転を続ける季節列車などがあり、今日ほどその境界は明瞭ではない。本稿の内容についてより深くご存知の方があれば、ご教示いただけると幸いである。

・文中敬称略
・主な参考文献は文中に挙げた。他には
寺本光照『国鉄・JR列車名大事典』中央書院・2001
「鉄道ピクトリアル」連載『国鉄急行列車変遷史』(総目次がないのがつらい)
昭和45年10月1日現在『東北本線列車ダイヤ』仙台鉄道管理局・盛岡鉄道管理局
昭和53年10月               東京北鉄道管理局
(東京大学鉄道研究会で保有)
「簡易線」98年駒場際号特集『20年前の時刻表』の関連各稿
ARC 資料館http//www. urawa. cool. ne. jp/ beppu:過去の編成表のデータベース

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