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JALの株主優待券は無駄にならない [航空]

JALの株価は一昨日の12日に37円、きのうに7円となって、一応落ち着いたようだ。
ニュースでは既存の株の減資の行方と共に、株主優待券が無効となる可能性について報道している。
金券ショップの相場が3000円程度に暴落したと、騒いでいる報道まであった。

だが、別に暴落はしていない。年末にも新宿相場(新橋よりやや安い)は2500円~3000円だった。
数年前に大増資して、株主優待券の流通枚数が6割り増しかになった時から、閑散期の相場は変わっていない。夏休みなどの繁忙期や品薄の時期に10000円くらいになるのも、定着した傾向である。
金券ショップを常に巡回して相場をチェックしない情報弱者か不精者がマスコミにはびこっていることを暴露しただけだった。だいたい優待券価格をチェックして新聞に定期的に相場を載せているのは、日本経済新聞だけである。
(15日追記)萩原博子がさきほどの日本テレビのワイドショーで
「私は2000円くらいで買った」
と言っていた。場所は不明である。ただ1000円程度のたたき売りはないようだ。むしろ株主優待券に関わる報道で一般人にも需要が生じて、けっこう金券ショップで商品が回転しているのかもしれない。

安さで言えば、むしろ毎年5月末の期限切れの時期が「祭り」である。昨年の5月には実に1枚800円にまで下落した。これは金券屋の販売価格だから、買い取り価格やオークション価格は更に下がる。
さすがに一部のヘビーユーザーは(私も含めて)おいしい事態に気がついたようだ。夏休みの繁忙期に普通運賃の半額で乗れる変更自在のオープン券が手に入るのである。新幹線との競合路線以外はほとんど割引のない極悪商法の時期には最高のきっぷである。
彼ら(自分もか)は期限切れ寸前の優待券をかいあさり、最終日の5月31日に羽田のJGCカウンター、さらに上位のファーストクラスカウンターで8月末までに必要な枚数を買っていた。私は家族の分など、乗る可能性のある区間を購入した。隣の人は厚さ10センチほどの優待券の束を自分のために買っていた

金券ショップ相場が下がらないのはどうしてだろう?既に発行された優待券が無効になることはないと、金券ショップの関係者が踏んでいるからである。
報道では
「年度内は大丈夫」
と言っている。が、常識的には券面に書かれた5月末までは使えるようにするのが、客商売として当然である。
JALとANAは激しい競合関係にある。せっかく飛行機の運航を続けられても、優待券が使えなければ、どうなるだろう。変更可能でそこそこ安い航空券を求めるビジネス客、ヘビーユーザーを逃すだけである。それは賢明ではない。
だいたい優待券は優れた販売促進手段である。普通運賃やビジネスきっぷなどよりは安いが、ツアー運賃やバーゲン型運賃よりは、ずっと高い。マクロに旅客単価を上げる道具であって、下げる効果はない。優待券なしで当日飛び込みで普通運賃を使うのは、情報弱者か散財家だけである。そういう飛び込みの状況だと、普通の人は、対抗交通手段のJRなどに逃げるものだ。旅慣れた人ほど、決して無駄遣いはしないものだ。
最悪の可能性としてはJALとANAが談合して、どちらも発行済みの株主優待券の扱いを年度末で止めるという可能性である。1月5日に両社が一致して普通席への新聞サービスを止めたケースと同じ道だ。
だが、ANAがいまつぶれそうというわけではないし、急に扱いを止めて顧客とトラブルを起こすとは思えない。本音ではJALとの競合関係のためにANAは株主優待券を発行しているのだが、建前は同業他社との対抗関係とは関係ない株主の優遇である。つぶれそうでない会社が急に契約(というほど厳密なものではないが)を反故にする必然性はない。ANAの上級会員カウンターが阿鼻叫喚の騒ぎとなる様が予想できる。

心配すべきは、このまま上場廃止になった時に、99%などの減資をされると優待券をもらえなくなるか、全く株券が無効になってしまう状況である(株式会社でも100%減資で再建することは、よくある)。こちらは分からない。
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